笑顔の花【ワンピース】 (ページ16)

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第１５話『忠告』ページ16

「え……アイラ……？」

「サッチさん、お久しぶりですー♪」

振り返った白ひげ海賊団の目には、笑顔のアイラが立っていた。

「よぅ、元気かよぃ」

「もちろんですよー♪ところで……またエース君は脱走したのですかー？」

アイラの言葉に、隊長らは顔を見合わせた後、小さく頷いた。

「まぁ、な。俺のカタキを取るとか言ってた」

サッチはすまなそうに頭を掻きながら言った。

「ええー？ほっとけって言ったのにー♪」

「ま、無茶はしねぇと思うがな」

「そうですかねー？」

事の始まりは数ヶ月前だった。

深夜のモビーにとある侵入者が入った。

侵入者は副船長のマルコにさえ気づかれない気配で、船長白ひげの部屋に向かった。

白ひげは侵入者を歓迎した。

海軍で唯一、娘と呼ばれたアイラだった。

アイラは、海軍服のまま先程一隻の船を沈めたと笑顔で伝えた。

この船を狙っていたから……と。

気をつけてください。まだ貴方の家族を狙うものがいます。

……この、船の中に……。

そう言うと、アイラは白ひげ以外の誰にも気づかれることなくモビーを去った。

白ひげは、娘の忠告だと船員に伝えた。

けして単独行動は控えろ。隊員は隊長に行き先を告げてから外出しろ。

船員もみな、その命令に従った。