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情緒も安定しないまま、散々喋り倒して疲れたのか、目の前に突っ伏したまま動かないきのこ頭。
「おい、伊野尾、起きろー」
そう声をかけても、聞こえてくるのは寝息だけ。
「……こりゃだめだな」
スマホを取り出し、呼び出す相手はもちろん……
『……もしもし？』
「おう、光……その感じだと車は運転できるな？」
『まあ、できるけど……なんで？』
「お前のお姫様を迎えに来てもらうために決まってんだろ？」
『は、お姫様？』なんて、とぼけた声が聞こえた気がするけど気にしない。
光に今いる店を伝えると、『わーったよ、行けばいいんだろ、行けば』と乱暴に電話を切られた。
……なんだ？あいつ、反抗期か？
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しばらくして、個室の入り口から顔を覗かせた光。視界に伊野尾を入れた途端、「……はっ！？」と素っ頓狂な声を出した。
「…は、おま……お姫様って伊野ちゃんの事かよ…」
「そうだぞ？間違ってはないだろ？……てことで連れて帰れ、俺ん家でも良かったんだけど、何もねぇし」
光のこの話し方だと長くなりそうだ。
長年一緒にいれば、それくらい分かる。
俺は、目線を光から食べかけの枝豆へと移した。
「は！？伊野ちゃんの家に送ってけばいいだろうが！なんで俺ん家！？」
「そりゃお前……」
伊野尾の事好きだろ、
そう言おうとして、また、光に目線を戻すと、光が下唇を噛んで俯いていた。
光の顔が困ったように、歪んでいる。
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なな - もう続きは書かれないのでしょうか？(泣)待ってます！！！ (2021年9月15日 11時) (
レス) id: 41fdc5cbed (このIDを非表示/違反報告)
み - 短編集含め、全てのお話拝見致しました！全部好きですが、ymin、arinのお話が特に好きです。これからも更新楽しみにしています！ (2020年12月14日 23時) (レス) id: 5a02e817dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にゃこ | 作成日時：2019年11月18日 23時
