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こんな感情、初めてだ。


これまで男には嫌な思い出しかない。
それなのに、どうして。どうしてこいつの事を信じてみてもいいと思えるんだろう。



「だから、あなたには…って、どうしたんですか、泣いてるじゃないですか!」


「うっせー、ばか。泣いてるわけないだろ!」


そうは言っても、止まる事を知らない涙は、永遠に流れ続けていた。



「俺は、あなたに幸せになってほしいです。」


そうやって笑うそいつに、少しだけ、甘えてみたくなった。


「………?」


「え?」


「…っ、お前の名前、は?」


「…光です。八乙女 光。」


「ひか、る…。」



にこにこと笑うそい……ひかるに、何故だか胸がドキドキした気がした。

ひかるの目を見るたびに、心臓がバクバクうるさい。



「俺は、伊野尾 慧。」


「ほぉぉ、伊野尾さん、ですか。」



まともにひかるの顔を見れず、目を背けていると、差し出された手。


「こんなところにずっといたら死んじゃいますよ。今日1日だけでも、俺の家に来てください。伊野ちゃん。」


「…伊野ちゃん?」


「あ、嫌でした?伊野尾、だから伊野ちゃんかなぁと思いまして。」


全然、嫌じゃない。
ただ、初めて呼ばれたから驚いただけ。


「…べ、べつに。…タメ口でいいし。」


「あ、わ、わかった。……家…来る?」



コクっと小さく頷いて、男らしいひかるの手に自分の手を添えると、ひかるは嬉しそうに笑った。




「…俺の気が済むまでいさせてよ。」


「…いいの?信じてくれるの?」


「信じてみる。裏切ったらぶっ殺すから。」


「伊野ちゃんが言うとマジに聞こえて怖いよ。」


「うるさい。ほら、早く家連れてけよ。」


「はは、…はいはい。」



俺の手をしっかり握り直したひかるは、家へと向かい、歩き出した。



握りしめたひかるの手からは、かすかに温もりを感じた。






何もかも、初めての感情。

知らない、感情。

どうして…?どうして、こんなにも…。









……あぁ、そうか。



きっと俺は、ひかるに…。









今日、俺は、生まれて初めての恋をした。





end

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恋詞(プロフ) - はい!!ぜひともお願いします!!やまいの最高ーーーーーーー!笑 (2019年8月24日 22時) (レス) id: 7900629100 (このIDを非表示/違反報告)
あや丸(プロフ) - 恋詞さん» そうですよねっ、良かった…。もしまた思いついたらお話にしますね!やまいの最高〜(^◇^) (2019年8月24日 18時) (レス) id: 05c50357a1 (このIDを非表示/違反報告)
恋詞(プロフ) - そうなんです!!!あっ!5です!4と5最高でした!! (2019年8月24日 17時) (レス) id: 7900629100 (このIDを非表示/違反報告)
あや丸(プロフ) - 恋詞さん» そうでしたか!4番がお気に入りですかぁ!5番目にymさんの雄っぽさをいきなり出してみました…!私も5つのお話考えてる時にやにやしてしまいました…笑そういえば恋詞さん、やまいのお好きでしたもんね!…(あれ、そうだったよな、夢じゃないよ…ね??) (2019年8月24日 0時) (レス) id: 05c50357a1 (このIDを非表示/違反報告)
恋詞(プロフ) - 急にすみません4番目可愛すぎます(やまいのの小説です)。1から4まで全部可愛かったんですが、4番が1番好きすぎます! (2019年8月23日 23時) (レス) id: 7900629100 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:にゃこ | 作成日時:2019年7月30日 23時

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