神か妖か運命か (妖狐×僕SS) (ページ2)

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初めましてページ2

桜の木に歓迎されながら大きな扉の前に立つ。

｢……、ここが妖館｣

ずっしりとした重みを手のひらに感じながら開けると目の前に広がる大きなラウンジ。

きょろきょろと見渡しながら手続きをしにいくと白髪の男性と髪の長い女性が僕を待っていた。

｢君が今日入居すると言う神月さんか。は、こちらで手続きをして貰おうか｣

｢初めまして、御狐神双熾と申します。この御方は白鬼院凛々蝶様で僕がSSを勤めさせて頂いています｣

｢分かりました。白鬼院さん、御狐神さん有難うございます。ですが……｣

｢…？ですが、なんだ？｣

キィィィィィン…！

『入居の手続きを済ませる』

｢！！これは…！？｣

凜々蝶が手続きにと出した紙にはAがペンも持たないうちに書き終えられていた。

｢お目にかかるのは初めてでしょうか。これが僕の力です。｣

では、と言うとAは５号室へと歩を進めた。

これは、長い長い時間のお話。
神月Aが凜々蝶達の運命を捻じ曲げる前のほんのプロローグなのでした。