初めまして職場 ページ6
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『…あの、なんでいきなり？』
「うち、今事務員いなくてさ。サイドキックたちに任せるにもそろそろ回らなくなってきたし、そこでAちゃんさえ良ければ、と思って」
……よく、わからないぞ。
事務員がいなくて、手が回らないのは理解出来た。でも、それで私を雇う理由はどこに？
「Aちゃんなら、ちゃんと仕事してくれそうだし。それにあの元彼と同じ職場なのも気まずいんだよね？」
『うぐ……それ、出してくるのはズルくないですか。しかもいくら気まずいとはいえ仕事に私情挟むのは…』
「……それでも、俺はAちゃんにうちに来てほしいんだ、ほんとに。」
『……へ』
今までとは打って変わって、いつになく真剣な顔をした啓悟さん。この顔を前に見たのはたしか＿＿＿＿＿＿＿
「……それに、今より良いお給料出すし、家からもちょっと近い！ね、どう？来ない？」
にぱっ、とあどけない笑顔を向けて、そんなことを言う啓悟さん。でも、さっきの表情がずっと頭から離れなくて、私はあろう事かそれをのんでしまったのだった。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
あっという間に事は進み、遂に今私は啓悟さんが立ち上げたらしい、とてもとても立派なヒーロー事務所の目の前にいた。のだけれど、なかなか入る勇気が出なくてかれこれ10分ぐらい突っ立ったままだ。
どうしよう、正直まじで行きたくない。でも、入らなきゃ時間が。
1人でウロウロその場を歩き回っているところで、頭上から声。
「なぁにやってんの」
『ぎゃあ！』
「あっはは！相変わらずびっくりした時の声面白いね、ほんとに女の子？」
『〜〜〜〜ッもう！』
ぽこ、と腕をひとつ叩いてみると、イタタタ、折れた！という小学生がよく言いそうな冗談を口にして笑う啓悟さんを無視して、さっきまで躊躇いまくってた事務所にスタスタと入っていった。
……ああ。遂に来てしまった、ホークスさんのヒーロー事務職。
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柴イヌ - めちゃ好きです。第三者から見たらクッキリしてるのに2人の中ではもやもやふわふわした関係性なのすきです。これからも、作者さんのペースで更新されていくのを応援してます！ (2022年10月17日 21時) (
レス) @page19 id: b7226dfc37 (このIDを非表示/違反報告)
まむ(プロフ) - 芝之さん» はじめまして！そう言っていただけて本当に嬉しいですありがとうございます〜〜(;_;)！文字に起こすのがすごい下手くそでこの2人の距離感が上手く伝わっているのか不安だったので本当に嬉しいです…！ (2020年9月5日 14時) (レス) id: 6068faa803 (このIDを非表示/違反報告)
芝之 - 夢主ちゃんとの、硬いようで脆い関係が大好きです…！更新楽しみに待ってます、頑張ってください！ (2020年9月5日 11時) (レス) id: b7a49d6e6e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まむ | 作成日時：2020年9月2日 22時
