18話 ページ19
・
「あ、三嶋さん、」
「ん、どしたの?」
「夏祭り、夕方の6時に迎えに行くね」
「え、いいの?」
「うん」
「じゃあお言葉に甘えて···」
「ん。
じゃあ、また1週間後に。」
「うん!!」
_
あの時別れ際に交わした会話から1週間。
現在午後5時50分。
「おかあさーん!!これ、変じゃない!?」
「もー、何回聞くの?変じゃないって言ってるでしょ!!」
「ほんとに?」
この会話ももう5回目ぐらい。
慣れない浴衣を着た自分を何度も鏡の前で確認する。
_だって、好きな人の前だもん。
_いつだって可愛い自分でいたいじゃん?
なんて呟きは心の中にしまう。
____ピンポーン
家のインターフォンが鳴り響く。
···来た。
「お金持った、浴衣着た、忘れ物は···なし!!
お母さん、行ってきます!!」
「そー、楽しんできて〜」
「うん!!」
小走りで玄関まで行き下駄を履いてドアを開けた。
「お待た···せ···」
「あ、三嶋さ···ん」
2人、言いかけた言葉はだんだん小さくなってお互いを見つめる。
···角名くんも、浴衣だ。
暗い紺を基調としたは彼のスタイルの良さをより際立たせている。
__···かっこいいな。
「···あ!角名くん、行こっか!!
·····角名くん?」
思わず見つめていた事に気づきはっとして行こうと促したものの、
角名くんはまだ私を見つめたまま。
「···あの、角名くん?私、なんか変?」
_何度も確認したけどやっぱり変だったかな
なんて、ちょっと心配になってくる
「···あ、いや、なんでもない
三嶋さん、浴衣似合うから可愛いなっ····て···思って···」
角名くんの語尾がだんだん小さくなる
いつも変わらない表情がちょっと赤くなっている
___浴衣似合うから可愛い
「···え!?、ほんと?あ、ありがとう···!!」
「うん···じゃあ、行こっか」
「あ、うん!!」
2人とも頬を染めたまま、
カラン、コロン、と下駄の音を鳴らして歩く。
ただでさえ今だけでも赤くなってしまったのに
これから2人きりなんて先行き不安である。
・
299人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
えむ。(プロフ) - 梦雨さん» コメントありがとうございます…!ハイキューで話を書くのは初めてで上手く表現できないところもあったのですが、そのような言葉を頂けて私としてもとても嬉しいです!ありがとうございます! (2021年9月9日 23時) (レス) id: 55ec986793 (このIDを非表示/違反報告)
梦雨 - すごく素敵なお話でした…!!最高でした、面白かったです!! (2021年9月9日 19時) (レス) id: 508416840e (このIDを非表示/違反報告)
菜々(プロフ) - カラメルさん» コメントありがとうございます!!沢山数のある作品の中でこの話を選んで読んでいただけたことがとても嬉しいです!!テスト勉強は無理のない程度に、、!!主ももうすぐテストなのでお互い頑張りましょうね!! (2020年11月9日 18時) (レス) id: 55ec986793 (このIDを非表示/違反報告)
カラメル - 完結おめでとうございます!今、テスト期間中で…何か癒しを!と思って選んだ作品がこれでした。角名くんかっこいい!かっこよすぎる!こんな素晴らしいお話を書いてくださり、ありがとうございました!テスト頑張ります(^^) (2020年11月9日 17時) (レス) id: c0968ba8e8 (このIDを非表示/違反報告)
菜々(プロフ) - わぁぁ!!嬉しい言葉をありがとうございます!!完結までのあと少し、応援してくれると嬉しいです、、!!頑張ります!! (2020年10月24日 18時) (レス) id: 55ec986793 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:菜々 | 作成日時:2020年8月18日 23時