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三木ちゃんがしてるやつ、ショッキングピンクだしデカイしラインストーンメガ盛りだし、クイーン・オブ・リボンって感じの、リボン界で一、二を争うほどの存在感なんですけど、それはお咎めなしでむしろ褒め称えてるってどーゆーこと・・・？
あまりの対応の差に唖然としていると、部長は私に気付いたらしい。
「じゃ、三木ちゃん、頑張って。
何か困ったことがあったら遠慮せずに相談するんだよ」
三木にニヤ顔でエールを送る。
「夢湖さん、なにボサーっと突っ立ってんの、どいて」
真衣には手で蚊を追い払うような仕草をし、ようやく席へと戻っていった。
ーうわっ、私の扱い雑すぎ・・・！
思わず口を覆いつつ、邪魔者のいなくなった席に着く。
よいしょっ、と取ってきたファイルの束をデスクに置いて右隣をチラリ。
ゆるふわカールした髪をクイーン・オブ・リボンでポニーテールにした三木(しかも耳よりかなり高い位置で結んで少女っぽい！)が、ニコニコ業務に励んでいる。
正直、三木は女の真衣から見ても文句の付けようがないくらいに可愛い。
そのキュートな美貌もさることながら、頭のてっぺんから足の先まで全身女子って感じでオシャレ全開、守ってあげたいオーラに溢れている。
その上、ピッカピカの社会人一年生である彼女は、入社八年目の真衣が失ってしまったものを有り余るほどに持っているのだ。
それは仕事への熱意かって？
ノンノン、それなら真衣だってそれなりにまだ持っている。
三木にあって真衣にないもの、それは・・・。
「どうしたんですかセンパイ、私の顔に何かついてますー？」
真衣の視線に気付いた三木が、綺麗にカールされた睫毛をパチパチと瞬かせる。
「やだ、もしかして前髪変ですか？
昨日カットしに行ったんですけど、思ってたより短くなっちゃってー！」
もー、早く伸びないかなぁーと恥ずかしそうにおでこを隠す三木。
その一挙一動が、キャピキャピ、ピチピチ、とびっきりのフレッシュさに満ちている。
こんな反応されたらそりゃ部長もデレデレ鼻の下伸ばしたくなっちゃうよねーと妙に納得してしまう。
そう、真衣と三木の間にある決定的な差、それは若さだ。
三木のツヤツヤぷりっぷりな肌は、薄化粧でも真珠のように輝いている。
きっと雨だって涙だって、防水加工したみたいにパッチーンと勢いよく弾いてしまうに違いない。
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作者名：カレー | 作成日時：2018年10月1日 8時
