幼馴染以上恋愛未満 (ページ24)

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7人の始まり(Tatsuya.F)② ページ24

ある日、珍しく翔太と東が話していて、興味本位で様子を窺っていた。
二、三話した後、サッと立ち上がり部屋を出ていってしまった東。
心なしか怒っているような、そんな雰囲気だった。
いつもはあんな風な素振りを見せることがないから、一体どうしたのかと少し心配になり、後を追いかけた。

自販機横の椅子に腰掛けて俯いてるのを見つけて、声をかける。
柄にもなく緊張してしまう。

「東、大丈夫か？」

びくっと肩を揺らす。
俺、そんなに怖がられてんのか？
いや、それもそうか。
ほぼ話したこともないし。
だが、ここまで来たら何もせず帰るわけにはいかない。

「これ、飲む？」

差し出したのは、ホットココア。
照と甘党同士気が合ってるみたいだったし、少し体調悪そうにも見えたから、身体を冷やさないように温かいものがいいかな、とか、結構考えた。
やっぱり気恥ずかしくて悟られないように“普通”を意識しつつ、言葉を続ける。

「きつかったら無理せず言えよ。別に、お前のこと誰も責めたりしないから」

目の前で弱ってる(ように見える)女の子を支えててあげなければ、なんて気持ちに急になって、自分の出来る限りの優しい言い方で気持ちを伝えた。

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