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水族館の中にあるちょっとお洒落なカフェに入って、あの頃より大人になった私達が洒落たビールなんか飲んじゃって。
そこで色々お互いに知らないことを話したりして、気まずさのないこの空気が居心地よかった。
その後もイルカショー見たり、さっきより大きな水槽に遭遇したりして、水族館を楽しんだ。
「じゃあもう一つ行きたいとこあるから、行こう。」
水族館から出たとき、優吾が言った。
それからまたカフェに寄ってドリンクをテイクアウトして、目的地に向かう。
本日二度目のキャラメルフラペチーノ。
未だにこれから行く場所はわかっていないけど、なんだかワクワクしている。
口に広がる甘さも、全部幸せだ。
「ついたよ。」
「公園…？」
「うん、疲れただろうからちょっと休憩がてらにね。目も休まるでしょ？」
「えー、嬉しい！」
よくキャンプで来るから良いところだよ、と続ける優吾。まだキャンプしてるんだね、なんて私も返して、その会話を終えた。
まだ残っているドリンクとカバンを持って、車から降りる。
ちょうど梅雨に差し掛かったくらいの天気。
少しジメッとした感じはあるけど、比較的涼しくて外に出てもしんどくはない。
少し歩いたところで、ベンチが見えてきた。
「ここでいい？」
「うん。紫陽花綺麗だね。」
昨晩の雨のしずくが花びらに残っている。
それさえ幻想的な、たくさんの色の紫陽花。
「でしょ。季節でいろんな花が咲くんだよ。」
あの木は桜だし、なんて生き生きと話し始める。
そんなの想像しただけでワクワクする。
そんな1年貴方と過ごしてみたい、なんて。言えない、言わない。
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作者名：飴宮
| 作成日時：2022年5月12日 18時
