嫌 い に な れ た ら 楽 な の に、３

#106 ページ6

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「全然知らなかった。」


「でもおかしいとは思ったでしょ？」


「そりゃもちろん。」


「まあ、大我も俺たちも言うつもり無かったんだけどねえ笑」









「２人があまりにも拗らせるから〜」ってケラケラ笑っている彼。


大我くんがそこまでしてくれていたことが物凄く嬉しかった。









「もう、ほんと世話かかるんだから、困っちゃうよね？」


「…ごめんなさい」


「いやいや、大我のことね？」









どうしたもんかと思ってさあ、なんてずっと笑ってる高地くん。


私も大我くんも、友達思いで優しい人に囲まれて、恵まれてるなあって実感する。




また話せたら、大我くんは本当のことを教えてくれるかな。私、頑張って話しかけてみようかな。


そう思ったとき、私の表情でそう考えていることに気がついたのか、慌てたように高地くんが言った。









「成瀬さんは何もしなくていいよ？これは男の大我が勇気を出すところだから。」


「え？」


「まあ、もうそろそろ大我だって動くでしょ。」


「…」


「まあ、なんていうか、成瀬さんにまだ大我への気持ちがあるんだったら、もし大我が話しかけてきたら応えてやってってことかな。大我の幼馴染としてね、言っておきたくて。」









俺も大我も身勝手でごめんね、ってちょっと申し訳なさそうにして。


胸が痛くなった。




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