一瞬を辿る (ページ8)

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#8 - ??? - ページ8

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「…！…い！おい！…おいA！」

「っ、！」

目が覚めた。

視界に映ったのは、外の明るい日差しが入り込む私の家のリビング。そしてそこに横たわっている私、を支えている大我。

「え、え？たい、が…？」

「なに、てかなんで倒れてたの。どっか痛いの？」

「ねえ、え…？なんで、」

目の前で私を怪訝そうに見つめている大我は、傷ひとつなくいつものように顔色もいい。

大我が生きている、その事実を不思議に思うよりも先に酷く安心して、意図せずとも涙があふれた。もう止まらなくて、ただ良かったとそれだけ思っていた。

「え、は？まって何で泣くの、どういうこと」

「よかった、よかったぁ、」

「…ぜんっぜん意味がわからないんだけど」

それから少しして涙が止まって落ち着いてくると、大我は私を問いただすように質問し始めた。

「俺なんかした？」とか「なんでここに倒れてたの」とか。

「だって、大我が車に轢かれて、」

「はあ？なにそれ、ただの夢じゃなくて？」

「ゆめ、夢、」

「だって俺今生きてるけど。」

…確かに、言われてみればそうだ。

でもよくわからない。あれは夢？あの心臓が痛くなるほどに苦しくて涙も止まらなかったあの光景は、本当にただの夢だったの？

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