一瞬を辿る (ページ42)

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「はい」

「ありがとう」

レストランを出て、カフェに寄ってからイルミネーションを見に行くことになった。

私が甘いもの大好きなことをちゃんと分かっているみたいに、大我はカフェラテを買ってきてくれた。それさえも、嬉しい。

「あったかい」

「そりゃあよかった」

冷え性なくせに俺の誕生日の日外にいるんだもん、ほんとばか。

そう呆れた目で言う大我には、あの日私が2時間半も外で待っていたことなんて絶対に言えない。言えるわけない。

「ご飯これも奢ってもらっちゃってごめんね」

「んー、これは俺からのクリスマスプレゼントだから」

「プレゼントは残るものが良かったんじゃないの？」

「…たしかに」

「ふふ、たくさんありがとう」

「いーえ」

目を合わせて、お互い笑顔で。過去の私じゃ想像もできなかったほどに幸せな時間。

大我だけは、絶対に守らなきゃならないって再度そう思った。

「メリークリスマス」

「かんぱーい」

お互いのあったかいカフェラテで乾杯。

こんなに幸せな時間、終わっちゃいけない。ずっと続いてほしいから。

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