一瞬を辿る (ページ24)

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#24 - 2022.12.03 - ページ24

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あれから一ヶ月と少しが経った。

あの日の翌日から一週間は大我と顔を合わせたくなかった。もう、恥ずかしいとかの次元じゃなくて、それに向こうも会いたいとは思わないだろうと思ったから。

それでも少し経つと、冷静になって考えも変わってくるもので。私はあることに気がついた。

私は散々大我が冷たいと、自分が可哀想かのように思っていたけれど、そんな大我と同じように私だって何もしていなかったってことに。

連絡だって大我からこないなら自分からすればよかったのに、面倒くさがられるのがこわくてしていなかった。連絡をあまり取らない彼に合わせていた。

デートだって断られるのが怖くて誘っていなかったから、大我からこの日空いてる？って聞かれないと予定を立てようともしなかった。たまにこの映画見に行きたいって、大我も好きそうな映画を選んで誘うことはたまにあったけれど。

自分のことは棚に上げていた。私だって変わらなきゃ。

そりゃあ大我だってびっくりするよ。今まで連絡もデートのお誘いもほとんどしてこなかった自分の彼女が、いきなりデートに誘い出してキスしてきたら。だから変わらなくちゃいけない。

少しずつでいいから、私も大我が好きって気持ちを伝えていかないと状況はきっと変わらない。

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