桜が降る夜は３ (ページ8)

今日:9 hit、昨日:140 hit、合計:177,523 hit

#108 ページ8

.

なんかここで了承したら都合の良いように使われるような気もするけど…。

でも仲良い子が１人でもいたら楽しいだろうし、彼女も誰かと一緒にいたいんなら、いいのかなって思う。

正直あんなことされて怖かったし許せてないけど、でも彩ちゃんは謝ってくれた。

きっとさっきの"樹くんは無理して付き合ってくれてた"って話にも、何かもっと裏があるような気もする。

こんな彩ちゃん見たことないってくらい、サバサバしてる素が出まくってて、正直面白いし。

「…ま、なんか企んでるの分かったりしたら、やり返せばいいか。」

「…え、え？」

切り札は何枚も持ってるし、別に仲良くするメリットはないけどデメリットもないからなあ。

夏未がいない間だけ、こっちも利用させてもらおうかな。１人はそんなに好きじゃないから、誰かといるに越したことはない。

「いいよ。」

「…いいの！？」

「うん。一緒にいるだけでいいんでしょ？」

「それで大丈夫！ずっとなんだかんだ寂しかったから、めっちゃ嬉しい！！！」

まあ要は、彩ちゃんは一緒にいてそれを見せつけられる人がほしいだけ。…ならなんで私に話しかけてきたの？

あ、だめだ。色々こんがらがってきた。まあいいか。

あんまり難しく考えずにこっちも楽しむ程度の気持ちで、あと一ヶ月と少しの受験まで乗り切ろう。

.