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「え、」
正直驚きが隠せなかった。
だって、樹と別れたらしいし私はもう何も関係ない。この子達に言われた通り、私は樹から離れたんだから。
それに、もう話したくなかった。
いくら私が仲良くしたとはいえ、私との関係を曖昧にしていた樹のことは棚に上げて、取り巻きをつかって私のことを脅して。
こんなに汚い人だとは思っていなかったっていうのが本音。
「…話って？」
「場所変えたいの。」
「…」
「今日はあいつらいないから。」
それもほんとかどうだか。
でも、きっと頑固な彩ちゃんは譲らないだろう。
一体何を話すっていうんだ。今度はなに？あんたのせいで樹くんと別れることになっちゃったじゃん！って？
「お願い。どうしても話したいの。」
「…」
「…」
「…ちょっと、だけなら。」
ああほんと、私ってほんとに人に甘いと思う。
きっとこのことを先輩に言ったら、「貴方優しすぎ」って言ってくれそう。…それもいい。終わったら先輩に愚痴ってやろう。
「ありがと。着いてきて。」
言われるがまま着いていったら、連れてこられたのはあの体育館裏で。
やらかした、と瞬時に思った。
これ罠だった？って鼓動が速くなる。
でも、そんな心配全然いらなかったみたい。
「…Aちゃん。ごめんなさい。」
彼女は、深々と私に頭を下げたから。
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作者名：飴宮
| 作成日時：2022年9月11日 17時
