桜が降る夜は３ (ページ1)

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色んな事があった冬休みが明けて、三学期になった。

高校3年生の三学期は、基本的に自由登校。専門学校や推薦で受験が終わっている人は学校に来ないし、一般受験を控えている人は勉強しに学校に来る。

夏未は受験が終わっているからもう来ないし、風の噂で聞いたけど樹も美容師になるために通う専門学校が決まったらしく、学校には来ない。

この前樹ママに久しぶりに会ったけど、車の免許を取るために車校に通っているらしい。センスがあるらしく、しょっちゅう褒められたことを自慢してくると笑って言っていた。

まあ、要は今この期間、私には仲良い人がいないのだ。

高地くんだっていないし、樹と仲の良い京本くんたちはいるけど、今は樹と私は関わっていないし、こういうときだけって話しかけるのも良くない気がした。

そんな勉強ばかりの味気ない毎日を送っていたときのことだった。

「Aちゃん、ちょっといい？」

あれから全く話していなかった、彩ちゃんが声をかけてきたのは。

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