藍沢と花火 ページ29
藍沢side
俺が玄関を開けた時、外から花火の上がる音が聞こえてきた。
リビングに入ると明かりは付いているもののAの姿はない。
もう寝たか、部屋で仕事か?
そんなことを考えているとAを見つけた。
藍沢「風邪引くぞ」
Aはバルコニーから花火を眺めていた。
そんな彼女の肩にブランケットをかけてやると
「わ!びっくりした〜。おかえり、気付かなくてごめんね?」
俺を見て驚いていた。
藍沢「あぁ。……今日だったか」
「そうだよ〜。って言っても私も今日ポスター見て思い出したんだけどね」
近所で行われている小さな花火大会。
2人で初めて出かけたのがこの花火大会だった。
藍沢「悪い。……行きたかったか?」
あの時、Aは本当に嬉しそうだった。
「大丈夫。今、一緒に見てるでしょ」
空を指差して笑ったAに敵わないなと、思った。
藍沢「……来年は、行くか」
「…楽しみにしてる」
行けるかは分からないことを話すのは苦手だ。
変に期待を持たせてしまう。
それでもAには先の話をあえてしている。
少しでも安心して欲しい。俺はお前といたいと思っていることを伝えるために。
Aもそれは分かっているらしい。
楽しそうに笑いながら聞いてくれる。
「じゃあ来年は浴衣着ようね」
藍沢「…俺もか?」
「もちろん」
絶対カッコいいよ、と呟いたAに
藍沢「…Aは、綺麗だろうな」
と言ってやると、かなり驚いたらしい。
Aは俺を見つめて
「ねぇ、今のもう一回」
とお願いしてきたが
藍沢「なんのことだ」
俺は素直になれそうにない。
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ひまり(プロフ) - ゆーさん» こんにちは。なるほど!了解致しました。答えてくださり、ありがとうございました! (2017年9月29日 15時) (レス) id: 24b17c71ec (このIDを非表示/違反報告)
ゆー(プロフ) - ひまりさん» こんにちは。藍沢と約束、続きはないのですが藍沢と約束から藍沢と記念日までが私の中では1つのお話?だと思っています。 (2017年9月29日 15時) (レス) id: 1673b347f9 (このIDを非表示/違反報告)
ひまり(プロフ) - 最初の「す」は誤字です (2017年9月29日 7時) (レス) id: 24b17c71ec (このIDを非表示/違反報告)
ひまり(プロフ) - すあの、「藍沢と約束」って続きがあった気がするんですが・・・ 私の勘違いだったらすみません! (2017年9月29日 7時) (レス) id: 24b17c71ec (このIDを非表示/違反報告)
ゆー(プロフ) - 桜さん» かしこまりました。遅くなるかもしれませんが、ぜひ書かせて頂きますね(^^) (2017年9月25日 0時) (レス) id: 1673b347f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆー x他2人 | 作成日時:2017年9月14日 23時