俺だけのお兄で居て欲しい (ページ5)

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樹side

朝

目が覚めるとベッドに1人だった

……寂しい…

でもお兄は今日休みって言ってた

リビングに降りたら居るはずだ

ゆっくり起き上がって、今日の調子を自分で確認する

うん、今日は、悪くはなさそう

1階に降りると、お兄は朝飯を作っていた

ジ「お、おはよっ。今日は調子良さそ？」

樹「うん…あ、俺お茶入れる…」

ジ「ありがと〜」

行動全てが遅い俺

でも、全てをお兄に任せっきりにしてしまうと、それはそれで自分が苦しくなるから、出来そうなことは俺からしたいと言うようにしてる

ジ「さーて、今日は何しようか」

樹「おにぃ、休んだら？」

ジ「え〜出かけよーよ！」

樹「だってせっかくの休みだし…」

ジ「俺買い物行きたい〜。大我から服貰ったし、それ着て行こーよ！」

樹「…わかったよ…」

少しは外に出ないといけないこともわかってる

家からほとんど動かなくなってしまってから、俺の肌の色は焼けずに白くなるばかりだし

地黒ではあるからきょもには負けるけど

ジ「薬は？飲んだ？」

樹「飲んだ…」

きょもがくれた服を着て、アクセサリーを付けて、お兄の元に行く

お兄はモデルだから、帽子とサングラスを上手く使って変装中だった

ちょっと服の端を引っ張って、自分が来たことを伝える

ジ「ん？お！いいじゃん！やっぱ樹はなんでも着こなすねぇ」

樹「おにぃもそうじゃん…」

ジ「じゃあさすが俺の弟だね！俺も準備できたから行こっか！」

樹「ん、」

車に乗って、お兄の携帯のBluetoothが繋がって、俺の好きな曲がかかる

お兄は俺専用のプレイリストを作ってくれてるんだ

俺はもう、ほとんど携帯も触らないから…