俺だけのお兄で居て欲しい (ページ36)

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ジェシーside

次の日

俺は午前中の仕事を急いで終わらせて、昼には病院に着くことが出来た

樹の居る病室に向かって、どんどん早くなる自分の足

ｶﾞﾗｶﾞﾗｯ

ジ「樹〜、来たよ〜」

樹「………」

あれ？返事なし？

ドアの次にあるカーテンをくぐってベッドの方を見ると、樹は静かに寝ていた

症状が出たのかな

少し残念に思いながらも、ここが病院であることで安心も出来る

倒れる心配がないからね

もちろんお腹にハサミが刺さるなんてことも

ゆっくりベッドの横の椅子に腰かけて、樹が起きるのを待つことにした

小一時間ぐらい経って、ようやく、

樹「…おにぃ……びっくり、した、いつ来てくれた？」

ジ「ちょっと前！どんな？調子は」

樹「大丈夫…、なんか、いつの間にか寝てたみたい、」

ジ「気にすんなって！それに、もう今日は1人にしないから。俺ちゃんと泊まる手続きしてきた！」

樹「…んふ、…ありがと、昨日は、寝てもすぐ目が覚めちゃったから、あんまり眠れなかったんだ…笑」

ジ「電話切らなくてよかったのに、」

樹「ううん、…おにぃ仕事あるから、モデルは、夜更かしだめだよ…」

ジ「仕事よりお前の方が大事に決まってんじゃ〜ん！」

どうやらまだ傷口は痛むらしい

先生もしばらくは痛みが出るって言ってたもんね

深い傷だから治るのにも時間がかかるんだって