俺だけのお兄で居て欲しい (ページ35)

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樹side

面会時間が終わって、お兄が帰ってしまった

しんと静まり返る病室……

樹「…やっぱり……おにぃが居ないと…無理だ」

お兄が居ない夜

寂しいし悲しいし、怖い、

高校生だよ？とか自分で言ってたくせに…

心臓の鼓動が早くなってるのがわかって、それでもっと怖くなって、俺は無理やり落ち着くためにテレビをつけた

そこにはお兄が居て、画面越しだけど、少し落ち着けた

その番組がたまたま2時間スペシャルだったなが、運が良かったのかもしれないな

番組が終わる頃には消灯時間が迫っていた

お兄に電話…

出てくれるかな、

ジ『はいはーい！』

樹「あ、出てくれた…！」

ジ『電話するって言ってたでしょ？出るに決まってるじゃん笑』

樹「、ありがと、もうすぐ、消灯時間がくるから」

ジ『そっか。お腹は？』

樹「変わらない感じ…ヒリヒリする、」

ジ『病院に1人とか、怖いよな…あーやっぱり帰りたくなかった、ごめんなぁ、』

樹「んへ……大丈夫だよ、」

ジ『ん〜…明日はマッハで仕事終わらせてそっち行くからね！』

樹「頑張ってね、待ってるから、…」

身体を倒して、携帯を耳元に置く

お腹が痛いから寝返りが打てないのが少し辛い

でもダイレクトにお兄の声が耳に入ってくるから、目をつぶってみれば隣に居るみたいに感じられる