ずっとKnightで居られるように#1 (ページ47)

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樹side

ジェシーはお粥を完食してくれて、俺は素直に嬉しかった

でも熱を計り直してみたけど、下がってはいなくて、ジェシーも辛そうに顔を歪める

…なんだか、ジェシーが顔を歪ませるのを見てると、俺も辛くなってくるな……

ジ「樹、ほんとに、大丈夫？俺、話聞くよ？」

樹「んぇ？大丈夫だよ大丈夫笑。お前きついなら無理して喋んなよ笑」

唯一お前に出来ない相談なんだよ……

俺は心の中でそう呟く

でも、このジェシーの目を本気だ

本気で俺をさぐってきてる

じゃあ……この事の次に俺が悩んでる事…

樹「……北斗が、居なくなったあとの事…考えてた…」

正直、これは嘘じゃない

それが伝わったのか、ジェシーも探りをやめたようだ

樹「俺、北斗が居なくなったら何のために生きていけばいいか全然わからないんだよね。隣の部屋には俺の知らない人が住むだろうし、他に身寄りがいないから、将来の夢とかねぇし…」

ジ「やっぱり、樹が1番辛いよな…。でも、俺もそうだったよ。北ちゃんがモデルを進めてくれる前までは、ほんとに目標が無くなってたから」

樹「でも、モデルっていう目標が出来たんだろ？」

ジ「そうだよ。だからさ、言うのは簡単かもしれないけど、樹も目標を探せばいいんだよ。北ちゃんに聞いてみてもいいんじゃない？おれの目標は、雑誌の表紙を取って、北ちゃんに見せに行くことだから」

…たしかに、北斗に聞いてみるのもありかもしれないな

ジェシーの、北斗が居なくなるとか関係ないし北斗に自分の姿を報告するって考え方

俺にはそんなポジティブな考え方なんて出来なかった

樹「たしかに…そうかもな。俺今度、北斗に聞いてみよっかな」