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じゅうに ページ12
ジェシーside
樹が部屋に入ってきた
咄嗟に目を閉じて寝ているふりをした
樹「ジェシー……最近、悲しそうな顔をするのはなんで？」
樹「俺には、言えないこと？……俺今日ここで寝ていい？俺に背を向けないでよ…」
寝ている俺に話しかけてくる樹
まぁ起きてるんだけどね
それに、
樹には言えないことだよ……
樹は気づいてたんだ、よく見てるね、俺の表情
俺嘘下手なのかな、それとも兄ちゃんを騙すことが出来ないのかな
……好きだよ兄ちゃん
心の中では何度でも言えるのに、絶対に口にしてはいけない言葉
最近なんだ、自分が好きなのは兄ちゃんだってことに気づいたの
あの時、兄ちゃんが女の人と歩いていたのを見てしまった時ぐらいから
だから苦しい……
"兄ちゃんが取られてしまう”の意味は、家族としてだけじゃなかったんだ
俺の、勝手な独占欲だったんだ
そんなことをモヤモヤ心の中で呟いていると、樹はそのまま俺の横に寝転んできた
そして、俺にピタッとくっついて、腕を前に回して、静かに寝息を立て始めた
え、え……
どうしよう、
急に心臓がドクドクいいだして、体に力が入ってしまう
もう、眠れないじゃん……
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作者名：J.J
| 作成日時：2021年5月30日 22時
