お前の血は特別#1 (ページ37)

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樹side

こいつ、ジェシーはほんとに馬鹿だ

馬鹿で謙虚で自分に自信を持たなくて、それでいて素直で優しい

俺はもうこの気持ちに薄々気づいてた

まだ完全に確信したわけじゃないけど、たぶん間違ってない

まぁおかしな話だけどな

吸血鬼が人間にそーゆー気持ちを抱くって、

前代未聞だろ

それに、ジェシーはきっと俺の気持ちに気づいてないだろうし

樹「あのな？一つはっきりさせとく。俺に彼女ができることはない。」

ジ「なん、で？」

樹「俺はオンナは好きになれない。あの喋り方も、態度も、俺の前だけの作り物なんだよ。どんなに顔面偏差値が高くても、俺は告白の承諾はしないからな」

ジ「でも、、」

樹「たしかに可愛い子ぐらい今までには何人もいたぜ？でも俺は全部断ってきたし、これからも断る。」

ジ「……ごめん、めんどいこと聞いて」

樹「もう一つ言っとくと、お前はもうちょい自分に自信もっていい。」

ジ「無理だよ、自信が持てることとかなにもないし」

樹「なんでだよ。お前の謙虚なところとか素直なところとか抜けてるところとか、俺は好きだよ？」

…おっと…

言っちまった、けど、

鈍感なジェシーは気づいてないだろう

うん、大丈夫大丈夫