お前の血は特別#1 (ページ22)

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ジェシーside

自分から変な声が出るのはもう無視しよう

どう頑張っても抑えが効かないことはもう学んだしね

樹「はぁっ…やっべ」

ジ「…大丈夫、？」

樹「ごめ、終わったら責任もって保健室連れてくから、」

ジ「保健室？、んんっ、」

なんで保健室？

でも、俺を見下ろす樹にはいつもの余裕が見られない

それは俺が我慢させていたせいだろうから

俺はとくになにもせず、樹を受け止めるように体の力を抜いた

もう無理と言わんばかりに樹のキバが鎖骨辺りに刺し込まれる

これ、痛いような気持ちいいような不思議な感覚なんだよね

ジ「あ゛ぁっ…んっ……あ、」

樹「はぁ、っ、うまっ」

ジ「んっ、うまいっ？…」

樹「うまいよ、めちゃくちゃっ」

ジ「あっ…HEHE、ならよかったっ」

最近、

この時間を悲しく感じる時がある

俺を見下ろす樹の目は、

俺を食事としか見てないんだろうなって

ただの美味い血を持つ人間なんだろうなって

他の目で見て欲しいわけじゃないのに、

なぜか虚しいような、悲しいような、

よくわからない感情が湧いてくるんだよね