赤が変えてくれた世界で#3 (ページ44)

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北斗side

今日はジェシーが入院する日。

俺は美容室を早めに閉じて、病院に向かった。

受付で聞けば、既にジェシーは点滴まで終えて病室にいるらしい。

ｺﾝｺﾝ、

北「ジェシー、どう？」

ジ「あ、北斗か。びっくりした笑」

北「誰だと思ったんだよ笑」

うん。まだ元気そうだな。

それでも、横に点滴があるだけでいっきに病人に見えてしまう。

そーゆーものなのだろうか。

ジ「、樹かと思っただけ笑」

北「……そっか。もう点滴なのか？」

ジ「抗がん剤治療に備えてなんだって。もう邪魔すぎるよ笑」

北「まぁたしかにお前に点滴は似合わないわ笑」

ジ「AHAHAHA！それ言うなって笑」

うん。まだ元気そうだな。

その笑い声が聞けるうちは安心できる。

抗がん剤治療って、そうとう辛いらしいからな。

たぶんジェシーは覚悟してんだろうけど、正直俺は完璧に覚悟はできてない。

今はジェシーが癌だって事実を受け止めるだけで精一杯だ。

北「ジェシー、俺といる時は無理すんな。これだけは絶対。怖かったら怖いって言っていいし、無理に笑わなくていいから。お前が誤魔化したって、俺にはわかるんだからな？」

ジ「HEHE、わかってるよ。北斗がなんでもお見通しなのは笑。ありがとう。たぶん俺ビビリだからいっぱい弱音吐くよ？笑」

北「それでいいんだって。」