赤が変えてくれた世界で#3 (ページ25)

今日:44 hit、昨日:3 hit、合計:50,402 hit

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ジェシーside

やっぱり最終戦まで残ってる相手は強くて、序盤、両チームもとなかなか点が入らなかった。

俺らも相手も、ずっと走りっぱなしで既に体力に限界がき始めてて。

何度が挟まれる休憩も、全然足りない。

先輩「お前ら大丈夫か？」

慎「大丈夫です、笑」

ジ「やっぱ強いっすね笑」

樹「あと何分なんだろ、」

パネルを見てみると、残り時間は5分。

たったの5分だ。

皆もそれを感じたのか、足を叩いてまた声を上げた。

5分はあっという間だけど、実際に試合をしてる俺はからすればもっと短い。

汗が目に入るし、ボールは色んなところにパスされるし。

正直、やばいと思った。

残りあと1分になった時、

樹「ジェシーっ」

樹に呼ばれた瞬間、また時が止まったように感じた。

シューズのすれる音も、観客の声も、ボールをつく音も。

全部が消えて、樹が見える。

こんなことってあるんだな。

シンプルにそう思った。

樹が考えてることが読めるんだ。

“スリー”

そうわかって俺は樹に最後のパスをまわした。

樹はそのボールを遠いゴールまで飛ばした。

ポス、

まるでボールがゴールに吸い込まれたかのように見えた。

その途端、試合終了の笛がなり、ものすごい歓声が会場の中に響いた。