赤が変えてくれた世界で#3 (ページ16)

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ジェシーside

やっぱり怖いのかな。

顔を強ばらせてドアを開けみる樹は、手を繋いでほしいと言ってきた。

もちろん構わない。

まだ動きが鈍いその手を握ってやれば、すぐに目を閉じた樹。

まぁもう夜遅いし、面会時間も過ぎてるから誰も来ないんだけどね。

ちょうどその時、慎太郎から電話がかかってきた。

ジ「もしもーし」

慎「あ、ジェシー、樹はどんな？」

ジ「もう大丈夫。ごめんな、連絡忘れてた。」

慎「いいって。医者からはなんて言われた？」

ジ「酷い脳震盪だって。まだ上手く喋れてないし、動けてないんだけど、すぐ回復するって。今日だけ入院するよ。」

電話越しに、慎太郎が安堵のため息をつく音が聞こえる。

慎「安心したー！まじ怖かったわ。」

ジ「だよな。俺も。アイツ、どうなった？」

慎「たぶん退学。向こうの学校でね。でもなんかよくわからねぇよな。なんでそもそもあそこにいたのか。」

ジ「やっぱそう思うよな。もっと早く気づいてればって思っちゃってさ、」

慎「ジェシー。」

ジ「ん？」

慎「もう樹は大丈夫なんだろ？もう悔やむな。明日は退院なんだろ？その時行くから。病院と病室どこ？」

ジ「えっと、○○病院の606号室。来てくれるの？」

慎「当たり前じゃん。行くよ。じゃあお前もちゃと寝ろよ？おやすみ〜」

ジ「ん、ありがとな。おやすみ」