LOVE＆LOVE 【黒×桃】 (ページ15)

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樹side

携帯を持ったまま、何もすることなくぼーっとしていた。

俺は今、ラッパーとして色んなところを飛び回ってる。

今日はたまたまのオフ。

オフの日、一切外に出ない俺は部屋に飾ってあるあの写真をみながら音楽を聴いていた。

樹「たしか、今日はジェシーが京本財閥と対談って言ってたっけ。北斗に会えたかな」

独り言で呟く。

目の前にある写真に写っている5人。

また集まれたらいいな、

なんて、夢のまた夢だろうけど。

そんなことを考えていると、突然手に持っていた携帯が鳴った。

急だったから危うく携帯を落としそうになったけど、その名前を見ると、

樹「ジェシー、」

ジェシーだった。

まさかジェシーからかかってくるとは思ってなくて、びっくりしたけど、それより早く、緑のボタンをスライドさせた。

樹「もしもし、ジェシー、？」

ジ「あ！出てくれちゃった！樹〜俺だよー！」

電話越しに聞こえてくる賑やかな声は、紛れもなくジェシーのもの。

久しぶりに聞いたその声に、一気に謎の安心感が俺を包み込んだ。