赤が変えてくれた世界で (ページ37)

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樹side

次の日。

ジェシーくんは休みだった。

先生は頭痛って言ってたけど、そうじゃないんだよね？

きっと、俺のせいだ、、

ジェシーくんがいないと、俺はちっとも笑えなかった。

学校だって、楽しくなかった。

寂しかったし、悲しかった。

慎太郎は複雑そうな表情をしていて、それでも俺の事を気にかけてくれた。

みんなもそう。

でも、やっぱりジェシーくんがいないのは事実なわけで、どうしても上手く笑えなかった。

昼休みになると、先輩は教室に来る。

また屋上で食べて、帰りも迎えに来た。

帰り道、先輩は話を振ってくれるけど、俺はぎこちなくそれに返すだけ。

こんなことをして何が楽しいのだろうか。

あれがほんとだと認めた時、ジェシーくんはショックを受けていた。

あの時のジェシーくんの顔が頭の中でリピートされて、

耐えてないと涙が出てきそう。

あー、俺、

ジェシーくんのことが好きだったのかな…

いや、今も、好きなのかな…

だからこんなにも苦しいのかな。

いつでも、1番傍にいて欲しいって思えるのも、一緒にいたいって思えるのも、

ジェシーくんだけだ、、

今更気づくなんて、俺、馬鹿だな……

もう遅いのに、

きっとジェシーくんはもう俺に笑いかけてくれない。

俺も先輩から逃れられない。

俺はあれから毎晩泣くようになってしまった。