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ジェシーside




帰ろう!


そう思って、いつものように樹のところに行ったけど、樹の後ろには知らない人。


しかも、樹の肩に手を置いて、そのまま樹を引き寄せた。



それを見た瞬間、俺の中でカッと何かが湧いた。






ジ「は?」


樹「っ……」





樹は怯えた表情になり、でもすぐに作り笑顔になった。


上靴の色からして、先輩らしい。





先輩「樹、帰ろうか。」


ジ「は?ちょっと待てよ。あんた誰だよ。」





自分でも驚くほど低い声が出る。

でも、そんな俺の質問に余裕な表情で返してくる先輩。





先輩「え?樹の彼氏だけど?今帰るとこなの。邪魔しないでくれる?」


ジ「は…?…樹、ほんとなの…?」


樹「っ……ジェシーくん、」





樹は目に涙をいっぱいためて、それでも首を縦に動かした。





樹「うん……ほんとだよ。また、、明日ね…」


ジ「樹…………」


先輩「さ、帰ろ、」





立ち尽くす俺を無視して、先輩は樹を連れて帰ってしまった。


残された俺は放心状態。


まさか樹の口からそうだと言われるなんて、、



今の俺にはショックがデカすぎた。




それを見ていた慎太郎が、放心状態の俺を戻してくれて。





慎「おいっ、いいのかよっ」


ジ「だって……樹が…………ほんとだって…」


慎「それ信じんのかよ。どう見たってちげぇだろ?おいっ」





俺の心はそうとう脆かったらしい。

あまりのショックを受けたのか、俺は追いかけることすらできなかった。


情けなくフラフラの俺を、慎太郎が家まで送ってくれたっけ。



俺は次の日、頭が痛いという理由で学校を休んだ。



行っても、どんな顔で樹に会えばいいのか分からなかったから。



また明日って言ってくれてのに、ビビりな俺はまた明日とはいかなかった。

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作者名:J.J | 作成日時:2020年8月27日 17時

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