染められた殺し屋#2 (ページ9)

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ジェシーside

風呂、わかってたけど、傷口がしみた。

雨はまだやんでない。

時折遠くの方で鳴る雷に、樹は必ずと言っていいほど身体を震わせる。

風呂を出て、怪我の手当をした。

あ、もちろん樹にも教えながらね。

寝室に行ったのは、12時頃。

俺は、腕の痛みより、樹の方が心配だ。

しきりに窓に目を向ける樹を見てると、

眠れんのか？って思う。

落ち着いたのはよかったけど、恐怖を忘れたわけじゃなさそうだから。

ジ「樹、眠れる？」

樹「あ、はい」

微妙な返事だな。

どうやったら、安心させられるのか、

全然わかんねぇ。

こんなの初めてだし、今まで誰にもしたことねぇし。

とりあえずベッドに横にならせた。

んーー。

俺は、考えた結果、樹に窓を見せないようにした。

正確に言うと、

樹の横に寝転んで、身体を樹の方に向ける。

樹の頭を自分の胸に収めるようにして包み込んだ。

ジ「おやすみ。」

樹「……………おやすみなさい……」

戸惑っていた樹も、

やがては安心したのか、自分から俺に顔を埋めるようにして眠りについた。

俺もお前みたいに眠れたらな…

心のどこかで、そう思った。

一度だけ眠れたけど、それは熱だったから。

普通に、お前みたいに眠りたい。

眠れることを期待しながら、俺は目を閉じてみた。