染められた殺し屋#2 (ページ30)

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樹side

どれくらい経った？

窓の外はもう真っ暗。

でもその時、

握っていたジェシーさんの手が動いた、気がした。

樹「え、、」

慎「樹？どうした？」

樹「今……手が…」

俺の手を握り返してくれてるっ、

そして、ゆっくりとジェシーさんの目が開いた。

ジ「ん………じゅり……」

樹「っ……ジェシーさんっ」

慎「えっ？、、ジェシーっ」

ジ「しんたろ………」

慎「お前…おせぇーよっ！ビビらせんなって！」

ジ「ふっ……わりぃ…」

ジェシーさんが笑った。

ちゃんと目を開けて、俺を見てくれて、、

慎「喋りにくいよな、先生呼ぼうか」

ジ「樹……ごめんな…」

ジェシーさんは手を持ち上げて、俺の頬を指でなぞった。

あ、俺また泣いてんだ…

ジ「ごめんな…怖い思いさせて………、泣かせて…ごめん…」

樹「っ………そんなことっ…俺は、」

俺が言葉を伝える前に、ドアが開いて先生が来てしまった。

なにやらいろいろ機械をいじって、ジェシーさんと話した後、

“酸素マスク”というものを外して、出ていった。

慎「俺、しばらく出てるから！樹、」

樹「え？」

慎「ちゃんと、頑張れよ？」

俺に一言そう言うと、カバンを持って病室を出ていってしまった。

……頑張れよ、

気持ちを伝えろってことだよね、

うん、慎太郎、頑張るよ…