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ジェシーside



樹の様子を見に病室に行くと、カーテン越しに声が聞こえてきた。



樹「はは………ジェシーさん…あんな人に、もっと早く出会いたかったな……ジェシーさん、、夢にまた、出てきてくれる…?」



また胸が痛んだ。


俺はたまらず、夢じゃないと答えた。


2回、

夢ではないと伝えた。


それでも樹は、


「夢なら…覚めないで……お願います…」

「お願い……もう少し…このままで…」


ただそれだけを、声にした。



夢なんかじゃないのに、、


俺は樹の傍にいるのに、、


どうやったら、


樹にそれを伝えられる?



ただただ涙を流す樹に、俺は寄り添うことしか出来てない。


医者のくせに、


樹の苦しさを理解出来てない。


その苦しさを、取り除けてないんだ、、




しばらく樹を抱きしめたままでいると、また小さく寝息が聞こえてきた。


眠ってしまった樹をベッドに寝かせて、布団をかける。


寝顔は穏やか。


どこか幼くて、あどけない。


なのにどうして、あんなにも苦しそうで、悲しそうな表情をするの…?



俺が力不足なだけ…


俺がもっと頑張らないと、


樹が心を開いてくれるように、


もっともっと、俺が傍にいるから…

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作者名:J.J | 作成日時:2020年7月1日 0時

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