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樹side



ジェシーさんの言葉が、一言一句そのまま俺の中へと入ってくる。


俺の中に、ふわりと広がって、染み渡っていく。



“俺の隣で、笑ってほしい”


“俺だけを見てほしい”




そうだった、、


俺が、いつの間にか笑えていたのは、あなたのおかげ。


既に俺は、あなたしか見えてなくて、いつもいつも、目で追っていた。



はい…って……言いたい…


たった2文字なのに……


殴り殴られしていたあの時の俺は、どこに行ったのだろう。


俺は、あの時とは比べ物にならないほどに、臆病者になっている、、



俺だって……あなたが好きなのにっ…



でも俺は、とうとう心の中で呟くことが出来なくなっていた。


今の言葉を、そのまま声に出してしまっていたんだ。


次々に溢れ出てくる言葉と涙が、そのままジェシーさんに、、届いてしまった。





また、どうしたらいいのかわからなくなっていると、


今度は頬に温もりを感じたかと思えば、


ふわりと、唇に、何かが触れた。

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作者名:J.J | 作成日時:2020年7月1日 0時

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