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樹side



外は、想像以上に心地よかった。


風が暖かくて、花もあって、ぽかぽかした。


ジェシーさんがずっと車椅子を押してくれて、それすらも、幸せ。


俺、、めっちゃ重いね…


そろそろ……話そうかな…


そう決めた俺は、ジェシーさんに人の少ないところに行きたいとお願いした。


連れてきてくれたのは、裏側の小さな庭。


車椅子を止めてくれて、横のベンチにジェシーさんも座った。


、、突然になっちゃうけど、今話さないと、後で後悔しそう。


俺は、ゆっくり息を吐いて、話し始めた。




樹「…あの…俺、、伝えたくて」


ジ「え?」


樹「ずっと…話したくて…、えっと、俺の過去、話してもいいですか…?」



めっちゃ言葉に詰まってしまう。


俺って、こんなに臆病だったっけ…



ジ「うん。ゆっくりでいいから。俺に、教えて?」


ジェシーさんは、こんな俺の手を握って、そう言ってくれた。


あなたは、どこまで優しいの…?


そんなんじゃ、、俺、あなたに溺れてしまいそうだよ…



樹「俺は…物心ついた時から痛みがわからなくて…人の痛みを、、知れなかったんです。

俺は、…殴られても、ちっとも痛くなかった。だから、俺は無敵だった…。


周りの人達からは、人間じゃないって言われて……それでもつるんでくる奴らとは、、


暴力でしか、関係を作れなかった…。


親も、ある日突然いなくなって、、1人になりました…。



暴力でしか、関係を築けない自分が、

嫌で嫌で仕方なかった……


だから、俺は…殴ることをやめました



そしたら、、外れた道を、正せると思ったから…



でも、まわりに、誰もいなくなった…」

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作者名:J.J | 作成日時:2020年7月1日 0時

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