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ジェシーside



頑張って、全部を伝えたつもり。


何年経っても、過去を語るのは辛いね…苦笑


俺の話を聞くうちに、樹の表情が変わっていくのがわかった。


どう…?


少しは、重なる部分があったかな…


樹ひとりじゃないって、伝わった…?



ジ「ごめん、長かったね笑。疲れた?」


樹(フルフル


ジ「でも遅くなっちゃったね笑。そろそろ寝な?」


樹「…ジェシーさんっ…俺はっ……」



樹は布団を握りしめて、涙声になっている。


伝わった、のかな。



樹「俺はっ…」



なかなかその次が言えない樹。


わかる。わかるよ。

伝えようとしてくれてるんでしょ?


でも、いい。


もちろん、樹が話しやすくなるようにと思ってるけど、今すぐじゃなくていいから。


俺は布団を握りしめている樹の手を上から覆った。



ジ「樹?」


樹「っ……」


ジ「大丈夫。今すぐじゃなくていい。無理に話さなくていいから。今日は寝て?」


樹「…でもっ、、」


ジ「俺が伝えておきたかっただけだから。ゆっくりでいいの。ほら、」



俺は樹を横にならせて、布団をかけた。


樹の手は、俺の手を強く握ったまま。


今にも零れそうな涙をためた目で、俺を見つめる。



ジ「これは夢じゃないから。俺は樹の傍にいるから。目を閉じて?ずっと手、握っとくから。」


樹「夢じゃ…ない……の?」


ジ「うん。夢じゃない。おやすみ、樹。」



樹は静かに目を閉じ、あっという間に眠ってしまった。


どうかな…


少しは、楽にしてあげられたかな…

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作者名:J.J | 作成日時:2020年7月1日 0時

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