Whereabouts (ページ3)

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樹side

やっとお外に出られたけど、風が冷めたくて身体が痛くて、

誰かのお家の前でじっとしていたんだ。

そしたら上からこえが聞こえたんだ。

お顔をあげたらお兄さんが手に袋を持って立っていた。

ジ「えーっと、ぼく？どうしたの？」

そう聞かれたけど、お話しようとしたら喉がヒューってなるの。
ぼく、いつからかおしゃべりが出来なくなったんだ。

でも、そのお兄さんは何も言わずにぼくを抱っこしてお家に入れてくれた。

お外と違って、すごく暖かいお家だった。

ジ「ぼく、どうしたの？」

樹「、、、、」

ジ「俺はジェシーだよ？」

樹(ｺｸ

ごめんなさい、、お兄さん。
ぼく、おしゃべりできないんだ、、

それでもお兄さんは、ぼくが何歳なのか聞いてきた。ぼくは指で6ってした。

ジ「6歳か！幼稚園ぐらいだね」

ん？幼稚園ってなに？お友達の名前なのかな？

すると、お兄さんが紙とペンをくれて、ぼくはそこに一生懸命ひらがなを書いた。

ぼくの名前、漢字がよく分からないの。

木と……豆と寸みたいなのがあった気が…………

ジ「あ！ひよっとしてこれじゃない？」

ぼくの書いた字でなにかわかったのかな、
お兄さんが《樹》の文字を書いた。

これだ！これがぼくのお名前！
お兄さんすごい！

でも、次のお話は、ぼくが怖くなるお話しだった。

ジ「パパとママ……は？」

ママは、いなくなっちゃったんだ。
ママはぼくににひらがな教えてくれたんだ。

パパは…………ぼくに痛いことするの、、
いっぱいばしばしされて、お腹に青いのがいっぱいなの……。
ものすごく、、いたいの、、、、

樹(……ﾌﾙﾌﾙッ

ごめんなさい、ママもパパもいないのっ、、
ぼく、からたがいたいの、、、、

ぼくは、お兄さんにお腹を見せた。

お兄さんは、ぼくのお腹を見てうごかなくなっちゃった。

でもすぐに、ふわっといい匂いがした。

お兄さんがぼくをギュッってしてくれたんだ。

樹(っ……

ジ「樹？もういいよ。もういい。辛かったね。苦しかったね。痛かったね。寒かったね。」

うんっ、ぼく、、痛かったよ…寒かったよっ
ぼくはお兄さんにしがみついた。

ジ「樹、ここにいな？ここを樹のお家にしてあげるから、、ね？」

ぼく、このお家にいていいの？

ジ「もう大丈夫。俺がずっと一緒にいるから。もう怖くないからね。」

お兄さんはぼくの背中をなでなでしてくれたから、だんだん眠たくなってきちゃって、

そのまま目が閉じちゃった。