桜の季節8 ページ8
「奈緒さん、バスケ部のマネージャーだよね？」
「そうそう、マネージャー！」
「樹もなんだかんだ奈緒さんに優しいしね。」
「仲いいよねー」
仲良いなんて自分でも思ったことで、でも1人でも思うより、他人から聞いたことが重たく感じてしまう。
「Aちゃーーん！」
名前を呼ばれ、ぱっと樹先輩の方を見るとけたけたと笑っていて、初めての胸の締めつけにより心拍が上がってる気がする。
昔から寧々は恋多き乙女の中の乙女。私は恋少なき所謂今が初恋。
初恋だからってこれが恋なのか、なんて想いはなくて、恋、という単語にすとん、と心にハマったから恋を自覚したのだ。実に単純。
「バスケ部の！マネージャーならない！？」
「……は？」
あまりの驚きで出た言葉は小さくて、ジェシーと慎太郎くん、そして寧々の耳にしか入らなかったようだった。3人は私から発せられた低い声に驚き、シンクロしてこっちを向いた。
「ジェシー、私の代わりに叫んで、」
「え、ぁ、ぉお、お、う、まかせろ、」
耳打ちで伝えた言葉にジェシーは目を見開くも楽しそうに笑って、叫ぶね？と可愛らしい笑顔で笑った。
ジェシーに頷くとすぐに、じゅりぃいいい！？と叫んで、思わず吹き出してしまった。
「私でよければぁあああああ！！だってぇええええええ！！！」
「ありがとージェシー！」
笑いが収まらないままジェシーの肩を叩くとえ、なになに、と含み笑いで喋り続け、最終的に慎太郎くんと1回ずつ一発芸を繰り広げて私の腹筋をムキムキにする時間を潰したのだった。
「ねぇ、ね、A」
「どう、したの、しんたろ、くっ、w」
「僕の名前は、ジャスティンビーバーですっ！」
「っひゃ、は、w」
「マンキーっ！！」
「ひっww」
独特な笑い方を抑えていたのに抑えきれなくなり、その後も死ぬな、死ぬなぁあああ！と叫ばれ続けることで朝のHRでも笑いが止まらないまま参加することになってしまった。
「A！着替えよ！」
やっと落ち着いたところで1時限目の始まる10分前。1時限目の体育で朝食も抜いてきた。
陸上という中学の時部活で入っていた項目。ある程度速かった方だったためにちょっとやる気がある。体育祭での選抜リレーもここのタイムで決めるらしく、やる気はバッチリだ。
「寧々、一緒に選抜でよ！」
「う"、がんばります、」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 202人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SixTones」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
遊惑(プロフ) - 神山芽衣さん» キュンキュンして頂けて光栄です！そう言ってくださると更新も楽しいです！ (2019年5月19日 21時) (
レス) id: c7d2e895bd (このIDを非表示/違反報告)
神山芽衣 - コメント失礼します。とても楽しく、キュンキュンしながら読んでます。更新大変だと思いますが、頑張って下さいp(^^)q (2019年5月6日 23時) (レス) id: 5d0933fc27 (このIDを非表示/違反報告)
遊惑(プロフ) - ペペロンチーノさん» ありがとうございます！そう言ってくださると頑張れます！ (2019年5月5日 12時) (レス) id: c7d2e895bd (このIDを非表示/違反報告)
ペペロンチーノ(プロフ) - コメント失礼します。とても楽しく読ませてもらってます。大変だと思いますが頑張って下さい！ (2019年5月4日 23時) (レス) id: 117d6a24e5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：遊惑 | 作成日時：2019年3月15日 23時
