向日葵の季節2 ページ30
「寧々。」
落ち着いた声に2人で振り向くと寧々の彼氏様が立っていて、少し息が切れていて走ってきたのかとこちらがにやける。
「ほくとぉおおお…!!」
「はいはい、寧々、」
北斗先輩をいつの間にか呼び捨てになっているし、泣きついてしまったし、邪魔者は退散、なんて振り返ってまだ荒れつつ取り合っている所に走っていく。
「っA!あぶない!!」
その言葉と同時に頭上に竹が落ちてきていることが分かる。
思わず目を力強く瞑り、痛みに耐える準備をする。
(やばい、くる…!!)
「ぃで、!」
「…っ、え、?」
痛みを感じず、感じるはずのタイミングで小さい痛んだ声が聞こえて目を開ける。
そこには竹を掴んでいる慎ちゃん。その竹を勢いよく滑らせて私たちの敷地に入れて、その場にいた人はそれを理解してまだ争っている所に走っていく。
「っ慎ちゃん、!ごめん、痛かったよね、痣は?どこで取った?当たってない?頭は?」
「おぉおぉ、おちつけぇい!」
「っ、ほんと、に…ごめんなさいっ!」
「いやいやいや、Aは悪くないって」
「…助けてくれたんでしょ?」
「…まぁ…うん。」
「ごめんんんん…」
がば、とひっつこうとすると腕をひかれる。
高校に入ってから腕を引かれる回数が増えた気がする。…樹先輩に。
「…A。遊んでないで仕事して。」
「…他学年入っちゃいけないはずですけど。」
「俺らはいいの。北斗は保健委員、俺は実行委員。」
「そうだ…それで、どうしたんですか?」
「…なんでもないべ!じゃあ慎太郎をよろしく!」
「えっ、?っちょ、えぇ!?」
そうこうしているうちに1回戦は終わっていたようで、敷地に入り、結果発表を聞く。唯一真面目にやっていたジェシーと3人で話しながら2回戦の開始を待ち、キョロ充を極める。
「あ、大我先輩だ〜」
手を振ると、キョロキョロ後ろを見てから優しく微笑まれ、頑張って、と拳を作られた。
「大我体育祭絶対嫌いだよね〜」
「きょも運動音痴だしね。」
「…あぁ〜」
確かに、色白いしそんなイメージかも。
「代わりに樹はめっちゃ好き。」
「樹は陽キャ。」
「ふふ、それ関係ないよね、」
「あーるーよー!」
「さてさてAさんはどっちの方が好きなのだろうね?」
「っ、私の話はいいから、」
「っあ!やべ、始まった!」
急いで3人で駆け出し、適当な棒を引っ張る後ろにはジェシーの背中。
「ちょ、バックハグみたいに引っ張らないでよ!」
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遊惑(プロフ) - 神山芽衣さん» キュンキュンして頂けて光栄です!そう言ってくださると更新も楽しいです! (2019年5月19日 21時) (レス) id: c7d2e895bd (このIDを非表示/違反報告)
神山芽衣 - コメント失礼します。とても楽しく、キュンキュンしながら読んでます。更新大変だと思いますが、頑張って下さいp(^^)q (2019年5月6日 23時) (レス) id: 5d0933fc27 (このIDを非表示/違反報告)
遊惑(プロフ) - ペペロンチーノさん» ありがとうございます!そう言ってくださると頑張れます! (2019年5月5日 12時) (レス) id: c7d2e895bd (このIDを非表示/違反報告)
ペペロンチーノ(プロフ) - コメント失礼します。とても楽しく読ませてもらってます。大変だと思いますが頑張って下さい! (2019年5月4日 23時) (レス) id: 117d6a24e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:遊惑 | 作成日時:2019年3月15日 23時