はなことば -2-【短編集】

999本の愛が満ちた薔薇 ページ49

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(好きな方を思い浮かべながらお読みください)



お前が気づかせた恋心は、気づかぬ間に育っていった。

お前のことを思うと、胸がどうしようもなく苦しくなって、痛くなった。

「好き」と言うのは簡単なようで難しくて。

恋なんかしなきゃよかった、なんて何度思ったことだろうか。


君が隣にいるのが当たり前になっていた。

君を失って、はじめて大切なものに気づいた。

「好き」と言えぬまま、君は遠くへ行ってしまった。

もっと早く、気持ちを伝えられたら…なんて後悔がこみあがった。



貴方と接するうちに、「友情」は「恋心」に変わっていった。

貴方と「友達」という関係から進みたい、と何度も願った。

貴方の色々な表情も、仕草も、独り占めしたいと思うようになった。

伸ばした手が、いつか貴方に触れる日を何度も待ち続けた。



お前と過ごす毎日が、

君と過ごした毎日が、

貴方と過ごしている毎日が、

色づいて、輝いて、綺麗な世界を作ってくれた。



灯火が消えて隣を立ち去ってしまう日が来る。

それでも、君への想いは変わらない。

何回生まれ変わっても、

来世で君と離れ離れになったとしても、



俺は、僕は、

「「Aのことを愛すると誓います」」

999本の薔薇に、ありったけの愛を込めて。



999本の薔薇の花言葉

「何度生まれ変わってもあなたを愛す」

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