はなことば -2-【短編集】

クローバーの約束 ページ47

メイプル超合金 カズレーザー


「あの…いきなりすぎません?」

カズレーザー「なにが?」

「なんで急に四つ葉のクローバー探そう、なんて言い出したんですか?」

カ「気分かな」

春も終わろうとしている日、カズさんがクローバーを探してほしいと頼みこんできた。

たまにはいいか…と外に出たが、なかなか見つからない。

「三つ葉ばっかりですね…」

カ「すごいね、こんなに見つからないモンなの?」

「なかなかお目にかかれませんからね、四つ葉」

カ「そうなんだよね…あ、これそうじゃない!?」

「見つけたんですか?」

カズさんが指さした先には、四つ葉のクローバー。

三つ葉のクローバーに混ざり、ポツンと咲いていた。

「うわ、あった!」

カ「でしょ〜?俺ってばすごくない?A、褒めてくれる?」

「カズさんすごいです!」

カ「本当に?Aに褒められたから幸せだね」

四つ葉のクローバーを摘み取り、花言葉を1つ1つ教えてくれるカズさん。

カ「クローバーはね、"幸運"だけじゃなくて、怖い意味だと"復讐"って意味もあるんだよね〜」

四つ葉なら、もう1つ言葉があるはずだ。

何があったのかな…と考えていると、いきなり手を握られた。

「手ぇ!?」

カ「なにその声、面白いんだけど」

「いきなりなんですか!?」

カ「もう1つの花言葉は…"約束"。俺ね、これから先もずっとAの手を離さないから。約束!」

太陽のように笑ったカズさんの手には、風に揺れる1輪のクローバーが握られていた。



クローバーの花言葉「幸運」「約束」

「復讐」「私を思って」

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