愛が増していくナンテン ページ36
さや香 石井誠一
side石井
「お帰り誠一くん」
石井「なんやA、来てたなら連絡くれればええのに」
「ごめんごめん」
仕事終わりに自宅へ帰ると、彼女のAが部屋にいた。
自分の部屋で過ごすかのようにくつろぐ彼女に呆れつつ、向かい側に座る。
石「人の家で自由にしすぎや」
「テレビしかつけてへんよ」
石「ドヤ顔で言われてもな…」
白い歯を見せて笑うAにそれ以上の追求はやめ、俺も一緒にテレビを見ることにした。
石「…俺はなにを見せられてんねん」
「あすなろ抱きやって、ええな〜。誠一くんやってくれへんもんな〜」
石「……。」
「ええな〜、あすなろ抱き憧れるわ〜」
チラッと俺を見ては溜め息をついて、また俺の方を向いたかと思えば溜め息をついて。
…お望みなら、やってあげなくもないか。
「…うわっ!?いきなり引っ張らな…___」
石「A、俺からのあすなろ抱きどう?」
「こ…ここ、こたつより暖かい…」
石「そんな感想いらん」
「ギューして、もっと。まだ離さんといて」
あれほど溜め息をついていたとは思えぬくらいの甘えたさんになっている。
そんな彼女に誘惑されたのか、俺は抱きしめる力を強くした。
「…誠一くん、心臓の音うるさいね」
石「Aもな」
「えへへ〜」
窓の外に見えたナンテンは、俺達の頬と同じくらい真っ赤に染まっていた。
ナンテンの花言葉「私の愛は増すばかり」
「良い家庭」
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京佳(プロフ) - モンブランさん» 初めまして、コメント並びに嬉しいお言葉ありがとうございます。 お時間かかってしまいますが気長にお待ちいただけますと幸いです! (2019年1月18日 10時) (レス) id: e0510a47cf (このIDを非表示/違反報告)
モンブラン(プロフ) - いつもキュンキュンしてます!!リクエストなんですがシクラメン(赤)でかまいたちの濱家さんの小説お願いしても良いですか? (2019年1月17日 19時) (レス) id: 765f351b9f (このIDを非表示/違反報告)
京佳(プロフ) - MNさん» リクエストありがとうございました!!! 喜んでいただけて嬉しいです(T ^ T) (2019年1月12日 14時) (レス) id: e0510a47cf (このIDを非表示/違反報告)
MN - 大吉さんありがとうございました!とても素敵なお話ですごく嬉しかったです!これからも応援しています! (2019年1月11日 21時) (レス) id: 995852382b (このIDを非表示/違反報告)
京佳(プロフ) - バンド大好き人間さん» 初めまして。コメント並びにリクエストありがとうございます。 お時間かかってしまいますがお待ちいただけますと幸いです! (2019年1月7日 20時) (レス) id: e0510a47cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:京佳 | 作成日時:2018年12月30日 14時