【進撃の巨人】 NTEOTW KYHU (ページ17)

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７第23回壁外調査① ページ17

キース・シャーディス団長の力強い掛け声と共に調査兵団は勢いよく馬を走らせた。

次々に壁の外へ出ていく兵士達の瞳はこれから味わうであろう恐怖を見ていたが、巨人に屈しない気持ちをつくる自由も見えていた。

陣形の最前線を走る機能班は、班の先頭を走るウィルの背中をしっかりと見ていた。

それは壁外調査直前までとは全く違く、小柄であるはずのウィルの背中は大きく安心できるものだった。

｢前方に10m級2体っ！！｣

まだ閉じたままの陣形は全員に大きな声が届き、緊張が走った。

｢マーティとアダム手前の10m級を！もう一体は私が！｣

平地での戦闘だから気をつけて、と付け足し3人は一斉にガスを吹き出し飛び立った。

｢俺が奴の動きを止めるから、アダムはうなじを！｣

アダムが頷くのを見ると、マーティは一瞬にして巨人の腱を削ぎ、動きを止めた。

倒れ込む前にアダムはうなじを捉えていた。

二人の見事な連携と、速い動きにほとんどの兵士が呆気にとられていた。

ウィルの方は、と目を向けると既に蒸発を始めている巨人が横たわっており、ウィル本人は元の陣形に戻っていた。

ウィルが巨人のうなじを削ぐ瞬間を見たものはいたのだろうか。

・

｢ウィルさんウィルさん！いつ倒したの？気づかなかったですよ！｣

ハウターはキラキラした目をさらに輝かせ、ウィルを見る。

｢みんなが二人の立体機動に見とれてるときよ。｣

前を見たまま答えるウィルは、こちらへ戻ってくる二人の姿を見て安堵の笑を零していた。

機動班の活躍に多くの兵士が勇気づけられた直後に、リヴァイ達が二体の巨人を倒し、これもまた多くの兵士が驚いた。