【進撃の巨人】 NTEOTW KYHU (ページ11)

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５イザベル① ページ11

目的を達成するために調査兵団に入団したとしても、初めてできた同性の仲間と仲良くなりたいと思ってしまうのは当然のことだった。

地下街に生まれ、地下街で育ち、同年代の同性の”友達”と呼べる存在に出会うことはなかった。

そんなイザベルにとって調査兵団という組織は輝いて見えた。

もちろん、はじめは周りの兵士(人間)すべてが敵に見えてリヴァイ達の元を離れようとしなかった。
しかし、ウィルをきっかけに女性兵士と関わる機会が増え、喜びを感じるようなった。

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壁外調査二週間前…。

訓練中も食事の時間もイザベルを気にかけて様子を見に来てくれていたウィルの姿が見えなくなった。

夜になって部屋で待っていても遅くまで帰って来ず寝てしまう。朝起きても姿は見えず、部屋戻ってきたかも分かない。

そんな日が続いて四日目、食堂で数人の仲間たちと楽しそうに食事しているウィルの姿を目にした。

決してウィルは自分一人のものじゃないと分かってはいたが、見捨てられた気分になったイザベルは悲しくて仕仕方なかった。

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そしてその日の訓練後に事件は起きた。

「おい、地下街のガキンチョ。」

自分と同じくらいの年の兵士たちが怪しい笑みを浮かべながら近づいてきていた。

すぐに危険を感じて逃げようとするイザベルだったが、兵士たちによって逃げ道を絶たれてしまった。

｢地下のゴロツキがウィルさんと周りうろちょろしやがってっ！！｣

突き飛ばされたイザベルは、尻もちをつき痛みに顔を顰めた。

｢ってぇな！なにするんだ！｣

睨みつけて、精一杯の反抗を見せる。

｢なんだ、その反抗的な目は？！｣

｢ゴミの分際で！！｣

その後、身体的、精神的暴力を振るわれたイザベルは疲弊しきってその場に一人座り込んでいた。

二つに結んでいた髪の毛は乱れ、目の下には痛々しい青アザができ、我慢の限界を超えたイザベルは静かに泣いていた。