三代目ガールはクールな紅一点 Part 5

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蘇芳 side





剛典の家についてピンポンを何回も押したけど返事がなくて､ポストに入れてある合鍵を使って家の中に入ると､





「剛典〜？」





返事なし。しかも電気もついてない。




「もしかして…」




すごい嫌な予感がよぎった。




「剛典！！おるんやったら返信して！」






うちは家にあがって､部屋中を探して回った。





「どこにおるんや！？」





残すは寝室だけ。





「剛典？おる？」




そっと寝室の扉を開けると…




「えっ､うそ……」




苦しそうに床に横たわる剛典がおった。





「剛典！大丈夫！？」





何度か呼びかけたり体を揺すったりしていたら




岩ちゃん「…ん､…あれ､Aさん。なんで？」





って呂律が回らない口調で返事をしてきた。





ほんまよかったわ。







岩ちゃん「Aさん……」





「剛典､なかなか来ないから心配で来てみたら倒れてて､ほんまびっくりしたわ。」





岩ちゃん「ごめん､なさい。俺のせいで､デート行けなくなっちゃって…」





って言いながら泣き出しちゃった剛典。熱あるせいか子供みたいに泣きじゃくっている。





「ええよ。ぜんぜん笑。それより､はよ治してしまお！」







うちがそう言うと､こくりと頷いてくれた。





「とりあえず､ベッドに移動しよっか。」





剛典をベッドに乗せるときに､軽く肩やったのは内緒。




歳には勝てん。←




「熱測ろうか。……って39度8分あるやん！？」




そりゃつらいわな。




「じゃあ､冷えピタとか水とか持ってくるで､まっててな」





そう言って部屋を出ようとしたら、





岩ちゃん「…Aさん､ここにいて？おねがい。」





ってうちの服の裾を掴んできたわんこ。





クソッ､めっちゃかわええと思ってしまった。





「でも､……」





「…Aさんといたいのっ」






うわっ､ほんまにかわええ。





こういう後輩の甘えたには勝てへん､けど…





「すぐ戻ってくるで､」




そう言うとしぶしぶ頷いたので急いでもの取りに行きました。









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ベタやけどこういうのめっちゃかわいいと思ってしまいますよね。by作者

HBD 玲於たん→←風邪引きわんこ

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