三代目ガールはクールな紅一点 Part 3

まさかの鉢合わせ！？ ページ27

澤夏 side



やっほー､澤夏です。



最近筋トレ頑張ってるんだよね。




で､筋トレ頑張った後にちょっとリラックスするためにコーヒー飲むんだけど､これがまた最高なの




そのために今､誰もいなさそうな事務所のベランダに向かってるところ。




筋トレして､コーヒー飲むのが最近の俺のブームになってんだよね〜





あ､ベランダ着いた！！





ガチャ




ドアを開けて､外を確認してみたけど、誰もいなさそう





ラッキー




って思ってたのも束の間。




いつもの場所に行こうと思ったら､





「えっ､Aさん？」





リハ着のAさんの後ろ姿があった。





夕日に照らされたAさんの横顔がとても綺麗で､儚くて､俺は思わず見惚れていた。






しばらく俺がぼーっとしていたら





蘇芳「どないしたん？」




と言いながらそっと俺の方を振り返ってきた。





「え､あ、いや特には。リラックスしたいなと思って」





蘇芳「そっか､なら､うち楽屋戻るな。邪魔やろし」




優しく微笑み手を振って帰ろうとするAさんの腕を俺は気付かぬうちに掴んでいた。



少しでも話がしたい。少しでもいっしょにいたい…



そんな思いで咄嗟に掴んでしまった。





「えっと…」



やばい､どうしよ。なんて言えばいいのか…




蘇芳「……どない､したん？」




めっちゃ不思議そうな顔で見つめてくるAさん。




そりゃそうだよな。急に掴まれたらそんな顔にもなるわ




まあでも､ちゃんと理由は言わないと




「えっと…Aさんとお話ししたくて…」




蘇芳「……そっか､」





優しく微笑むと､またベランダの柵の方へ戻っていったAさん。





俺も慌てて後を追う










次行きます

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