ずぶ濡れ狼さん。 ページ7
※晃牙くんside
「はあ。 急に降ってきたな」
『こんなに走ったの久しぶりだよ』
ジメジメとした梅雨の季節。急に雨が降ってくることも珍しくなく、見事に2人の散歩中に降られてしまったのだった。
屋根のあるバス停があったので、急遽そこで雨宿りをすることに。
全速力で走ったが2人ともずぶ濡れだ。
「A、寒くないか…ーーーーっ!」
Aを見た瞬間。どき、と心臓の音が聞こえた気がした。
雨に濡れた彼女がすごく色っぽかったからーーー
髪はしっとりと濡れ酷く情欲的で、更にシャツが濡れて下着が透けていた。
これは、目に毒すぎる。
視線をどんよりと曇った空に移しながら、自分が着ていたジャケットを差し出す。
「お、お前…これ、上に羽織っとけよ。」
『それじゃ晃牙くんが寒くなっちゃうよっ。私は大丈夫だよ』
お前が大丈夫でも俺様が色んな意味でダメなんだよ、とは言えるはずもなかった。
「し…下着、透けてる」
『え、う、うそぉっ…!』
Aの顔はみるみる赤くなり、ゆでダコのようになった。
きっと、俺も同じようなもんだろう。
『こ、晃牙くんのえっちっ!!!』
「なっ…!俺様は悪くねえよ!見えちまったもんは仕方ねーだろっ!決して俺様はラッキーだとか思ってねえからなっ!!」
『それ絶対思ってるじゃない!!』
ギャーギャーと言い争いをしていると、雨はいつの間にやら止んでいた。
「…。帰るか、風邪ひくぞ」
『…。うん、そうだね』
雨が降ってきてから離していた手をもう一度繋いで、2人はもう一度歩き出した。
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さぁ - えー、私も作者さんと同じく晃牙君が最推しなんですよね、はい☆特に俺様の← 甘えてくる晃牙君も押し倒してきてる晃牙君も好き...。一気に読んじゃった。凄く面白かったです!更新楽しみにしてます! (2021年6月14日 14時) (レス) id: fd66046518 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:るこな | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/dokkin_muchu
作成日時:2021年6月3日 17時