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「最後みたいに言わないでください」
「そうだね」
「五条さんのお顔なんて忘れようにも忘れられませんよ」
「僕が白髪だった頃覚えてる？」
「覚えてます。話しかけられた時のことも。今でも鮮明に」
「嬉しいねぇ。確かに？こんなイケメンと出会したら開いた口が塞がらないって言うか、目が離せなくなっちゃうのは無理もないけど」
「僕のやるべきことは、多分…君に海を見せることだったのかもね。知らないけど」
「私に海を…？」
「だって見た事なかったでしょ？テレビとか画像とか本でしか」
「そういえば傑、しょっちゅう海がどうだの話してた記憶が無きにしも非ずだからさ。そうなんだと思う。アイツ色んな所に伏線張ってたんだなぁって、なかなかやるなぁ〜」
「…寂しい？」
私が小さく頷くと、五条さんは私にサングラスを握らせた
突然の手渡しに戸惑っていると五条さんが微笑んで口を開いた
「A」
「ありがとね」
─────────
重なった手の平が暖かった
その手がゆっくりと離れて、五条さんが車の扉を開け外に出る
私も次いで外に出て、最後まで五条さんに握られた手を見つめるばかりだった
五条さんは別のパトカーに乗せられ、署に送られた
雨はより一層強さを増し、私は取調室で数時間質問等をうけた
人質ということで済まされた私の身は、何時までも納得できなかった
帰る家もなく、施設に移されることは目に見えていて、
その日の夜は睡眠が出来ず、虚無感に苛まれていた
五条さんの「弁護士」というワードが私を押している気がする
今からでも間に合うのだろうか
私が弁護士になって
五条さんの冤罪を晴らして
それで
また一緒に生活出来れば
五条さんも、自由になれる
私の中で想像と決心が塊となる感覚がする
五条さん、今何を考えてるんだろう
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黒凛蝶(プロフ) - 玲奈さん» 閲覧、コメント有難う御座います！とても素敵なお言葉を本当に本当に有難う御座います…思わず泣きそうになってしまいました。背中を更に強く押されたような気がします。どうかこれからも何卒宜しくお願い致します！ (2022年8月8日 23時) (
レス) id: e6bcf3a4ef (このIDを非表示/違反報告)
玲奈(プロフ) - コメント失礼します!凄く素敵なお話を書いて下さりありがとうございます!途中からほんとにドラマを見ている気がして…とゆうかこれはもうドラマ化すべきなのでは!?となりました 黒凛蝶様の書く小説は好きな作品が多くて嬉しいです!これからも応援してます! (2022年8月8日 4時) (レス) @page50 id: d602917972 (このIDを非表示/違反報告)
黒凛蝶(プロフ) - うぇいさん» コメント、閲覧ありがとうございます！そう仰っていただき作者の目頭が熱くなりました…。読んで頂き本当本当に感謝です！ (2022年1月6日 21時) (レス) id: e6bcf3a4ef (このIDを非表示/違反報告)
うぇい - とても素敵な作品。終盤の展開に目頭が熱くなった (2022年1月6日 19時) (レス) id: daba836190 (このIDを非表示/違反報告)
黒凛蝶(プロフ) - おまるさん» コメント、閲覧ありがとうございます！おまるさんの楽しみとなれる作品を作れて作者は本望です…！今作は完結してしまいましたが、またの機会がございましたら何卒作者をよろしくお願い致します (2021年6月27日 1時) (レス) id: e6bcf3a4ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒凛蝶 | 作成日時：2021年4月16日 20時
