お人好しへ土下座をかました

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Aside

『そうかもしんない…』

虎「マジ？！」

『虎杖君凄いね、心理カウンセラーになれるよ』

虎「有望じゃん！よっしゃ！」

『…思えば、すぐ隣に誰かが居てくれた事なんて無かったかも。昔なんか特に、今も本当偶にだけど、孤立してる感否めなくて』

先輩や級友とも、楽しくやれてるし
友人関係にも恵まれて何不自由はないけれど
矢張りどうしても、浮いてる感はあって

寮部屋に戻った時、寝る前一人で天井を見つめながら一日のことを振り返ったり、明日のことを考えたりする内に
つるんでいる皆を遠巻きに見つめる自分を客観的に見ている様な感覚に陥る

『結構かまってちゃんなのか…？私。虎杖君の言う通り、寂しいのかも』


『これが世の女性が言う彼氏欲しいってやつ？それともペット飼いたい？…なんだろ、分かんないな』


『でも多分、隣にずっと居てくれる存在が欲しいのは事実かも』

秘めていた訳では無いけれど、気付くことの出来なかった隠れた自分の本音を虎杖君の手によって探し当てることが出来た事に少し感動していて
それによって多少解き放たれた本当の欲望が口から勝手にもれ出していく
でもこれは偽りじゃない、そんな気はする



虎「なぁ伊澄」



虎「伊澄のそういう存在？に俺なりたい！立候補していい？」


『ん？』

虎「ずっとそばに居ることを誓います！みたいなさ、どう？」

『んふ、え？』

思わず変な笑い出たよ？
いい感じの夕陽、いい感じの風、いい感じの景色…あれ？これ、私告られている？
自意識過剰祭りパーリナイとかそういうのじゃない？そういう望みによって生み出された私の脳内ベルサイユのばらじゃない？

〜想像カレシ〜みたいな名前の新種恋愛ゲームみたいなのを妄想してるわけじゃない？


虎「だめ？」


凄い、虎杖君の曇りなき眼、その眼力
な、なんかおう…

『ちょい待ち！…それって、その…彼氏…』


虎「彼氏でいいの！？」


『さっきの言い方からしたらもうそれは彼氏っつーか夫！早い流石に早い！…だから彼氏彼女の関係、みたいな？そういうことでいいの？』

虎「俺は全っ然いい！超嬉しい！だって俺、初めて伊澄と任務行った時から、一緒にいて楽しいと思ってたし」

虎「それに─」


『恥ずかしいわ！色々と！！』


告白された？驚きと、初めて告られた？というこそばゆさというか嬉しさが込み上げてきて


『その、まぁ私も…楽しいというか空間が好きというか』


虎「マジ？！」

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