11話 ページ12
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イルマの部屋に案内してもらったのはいいものの……
話すことねぇ……
イルマも緊張してるのか、口を開こうとしない。
このまま沈黙が続くのか？
早く理事長とオペラさん帰ってきてくれ……
「あ、あの！A先生って、人間なんですよね……？」
先に口を開いたのはイルマだった。
「まぁ、そうだな。でも魔力持ってるから純粋な人間とは言えねぇかも」
「A先生は、いつ魔界に？どうやってきたんですか？」
「確か、小6くらいのときだったと思う。どうやって来たかは分からねぇ。寝て起きたら魔界にいた」
あの日は確か……俺が大好きだった人の命日とかだった気がする。
あの人にもう一度会うために色々試して……
あ、魔法陣描いたわ。
んでロウソク立てて、あの人の好きな食べ物真ん中に置いて……寝た。
朝起きたらあの人に会えると思って。
……それかもな。あの魔法陣が魔界に行く扉として機能したのかも。
「A先生の名前って、人間の時のものなんですか？それとも……」
「俺人間の頃の名前忘れたんだよ。人間界で何をしてたのかもほとんど覚えてねぇ」
家族構成、友人関係。
ほとんど忘れてしまった。
鮮明に覚えているのは、あの人に関することだけ。
「イルマ、お前の家族はどんな感じだったんだ？」
「あ、えっと……」
イルマは暗い表情を浮かべた。
「……悪ぃ。言いたくないなら言わなくていい。誰にだって言いたくない事の一つや二つあるからな」
「なんか、ごめんなさい。せっかく質問してくれたのに……」
「気にすんな。お前は悪くねぇよ」
ヤッベ、気まずい雰囲気になってる。
なんか、他にないか？
もっと明るくなるような話題……
「そうだ、お前今の生活上手くいってんのか？」
あ、でもまだ始まって間もないからそういうの分かんねぇかも。
そう思ったが、イルマはその質問を待っていたと言わんばかりに食い気味になり話してくれた。
この質問して正解だったな。
その後俺とイルマは理事長とオペラさんが帰ってくるまで話し続けた。
二人が帰ってくる頃には俺もイルマも緊張が解けていた。
「げ、もう夜じゃん」
「あ、ホントだ！ちょっと話しすぎましたね……」
「夕食はどうなさいますか？」
「同僚と食べる約束をしているので遠慮します。理事長、今日は招いてくれてありがとうございました」
俺は理事長とオペラさんに礼を。
イルマに手を振って理事長の家を出た。
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さくら - めちゃくちゃ面白いです！更新待ってます！ (5月9日 14時) (
レス) @page16 id: 9121602128 (このIDを非表示/違反報告)
あ - 更新楽しみにしています！！ (4月3日 14時) (レス) @page16 id: 5846a461b9 (このIDを非表示/違反報告)
胡蝶有希(プロフ) - 最高です！すごい好きな作品です！続きを楽しみに待ってます！ (10月9日 8時) (レス) @page14 id: 0f754ca859 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：櫻葉 | 作者ホームページ：
作成日時：2023年8月8日 19時
